
私は子どもの頃から虫やトカゲが好きでしたが、ヒキガエル(ガマ)には特に興味はありませんでした。身近にあまり見かけなかったせいでしょう。
愛用の動物図鑑には「後肢は短い」とあり、不格好な印象を持っていました。


よく見かける黒い小さなオタマジャクシ=ガマだということは知っていました。子どもがオタマを持ち帰ってきた時、改めてガマについていろいろ調べました。
まずは、家にあった生き物ガイドブック。「ひきがえるのくらしとかいかた」が3ページにわたって載っています。
●カエルのなかでは、飼いやすく、よくなれる。20年も生きるので大人になってもくらせるよ。
カエルが慣れる?! しかも長生き!
気になるけど、私は両爬飼育の経験ゼロだし……。
次に、実際に飼育してらっしゃる方々のブログをいくつか読みました。
……かわいい!
仕草が妙に人間くさいし、食べ方はカメレオンのようで面白い。餌も庭に大量にいる虫で済みそう、足りなくなればコオロギを買えばいい。
これは、飼えるかもしれない!!
ということで、子どもそっちのけで一人で盛り上がってしまった私は、飼育を始めることにしました。本当はビオトープの生き物を持ち出してはいけない、元いた場所に返さなくては、と思いながら。
飼い始めてみると、世間のガマに対する思い込みが結構間違っていることに気付きました。毒のことを必要以上に恐れられたり、ゲロゲロうるさい・池の金魚を食べてしまうなど他のカエル(?)の仕業まで、ガマのせいにされていたり。
見た目気持ち悪いと感じる人がいるのは仕方ありませんが、誤解が元で忌み嫌われているのは悲しくなりました。
しばらくして同じ神奈川県での生態調査のレポートを知り、興味深く読みました。
県指定天然記念物「山北町岸のヒキガエル集合地」におけるアズマヒキガエル繁殖個体群の生態これによると、成体の年間生存率は約50%だそうです。上陸してようやくある程度大きくなってからも毎年半数は命を落としていく、ガマは長生きだと思っていたので結構ショックでした。
気が付けば、オークションでガマが売られています。ほとんどが野生のガマを捕まえているようです。買ってでもガマを飼いたいと思う人たちの気持ちはよく分かります。ただ、そのガマが必死に生存競争を生き延びてきたことを忘れずに、どうか大切に飼って欲しいと願います。
オタマを自然に返さなかった私に、ガマを捕ることを責める資格はありません。それどころか、ブログで愛らしさや飼育の楽しさを強調して、ガマを欲しがる気持ちを煽っているのかもしれません。
せめて、ガマへの無知と無関心を減らしたいのです。根こそぎ駆除されたり、繁殖環境を失ったりは、捕獲されること以上に影響が大きいでしょうから。
また、私と同じような飼育初心者の方々を応援したいです。飼育方法は人によって異なると思いますが、皆さんがご自分に合ったやり方を編み出す手助けとして、少しでも参考になれば幸いです。
まあ何だかんだ言っても、ガマたちがかわいくて仕方ないのでこうやって親バカブログを書いているんですね♪